
オーガニックシュガー(有機砂糖)とは?〜甘さにも“選び方”がある時代へ〜
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お菓子作りを趣味とする20代〜40代の女性たちの中で、最近注目されているのが「オーガニック(有機)素材」の使用です。
特に「オーガニックシュガー(有機砂糖)」は、その自然な風味と身体へのやさしさから、お菓子作りに欠かせない存在となっています。
本記事では、人気の焼き菓子「フィナンシェ」の歴史とともに、使用する砂糖の変遷やオーガニックシュガーの効用について深掘りしていきます。
甘さへの理解を深め、より美味しく、そしてヘルシーなお菓子作りに役立つ情報をお届けします。
オーガニックシュガーとは? 〜自然のままの甘さ〜
「オーガニックシュガー」とは、農薬や化学肥料を使わず、有機JAS(日本農林規格)やUSDAなどの認証を受けた方法で栽培されたサトウキビや甜菜から作られる砂糖です。
精製工程でも漂白や化学処理がされていないため、ミネラルや風味が自然なまま残されているのが特長です。
種類と特徴
有機粗糖(オーガニック・ロウシュガー)
色が薄茶色〜琥珀色をしており、糖蜜を含んでいるためコクのある甘み。フィナンシェなどバター系焼き菓子との相性抜群。
有機ココナッツシュガー
ココナッツの花蜜から採取。GI値が低く、血糖値の上昇が穏やか。ほんのりキャラメルのような風味でスイーツに奥行きを加える。
有機メープルシュガー
メープルシロップを乾燥させた粉末。独特の香りでフィナンシェに個性を演出。
一般的な白砂糖との違い
比較項目 | 一般の白砂糖 | オーガニックシュガー |
製造方法 | 精製・漂白あり | 無漂白・自然乾燥など |
ミネラル | ほぼなし | カルシウム、カリウムなどを含む |
風味 | 強くはない | 自然なコクと香り |
血糖値上昇 | 高め | 緩やかなものもあり |
フィナンシェとシュガーの歴史
フィナンシェの誕生背景
使用されていた砂糖の変化
現代の回帰:オーガニック回帰の流れ
オーガニックシュガーの効用 〜“美味しい”だけじゃない理由〜
1. 栄養面での利点
ミネラルを自然に摂取
白砂糖にはないカリウム、マグネシウム、カルシウムなどを微量に含むため、日常のおやつタイムが栄養補給の一助になります。
腸内環境へのやさしさ
精製糖に比べて吸収がゆるやかで、血糖値の急上昇を抑える可能性があります。ココナッツシュガーやアガベシュガーは特に低GIで知られています。
2. 味覚と香りの広がり
焼き上がりの香ばしさ
フィナンシェはバターとアーモンドの香りが命。そこにコクのある有機砂糖を使うことで、より豊かな風味が楽しめます。
色合いと質感の深み
粗糖を使うと焼き上がりがほんのり褐色になり、視覚的にも食欲をそそる出来映えに。
3. 環境・社会的インパクト
環境負荷の軽減
有機農法は土壌や水質への影響を抑え、持続可能な農業を実現します。砂糖生産における農薬使用が少ないことで、農地や周辺生態系への負担も少なくなります。
フェアトレードとの親和性
有機シュガーはフェアトレード認証とセットで流通していることが多く、農家の労働環境や収入の安定にもつながっています。
まとめ:オーガニックな甘さで、フィナンシェに“新しい物語”を
フィナンシェの歴史は、金融街での忙しい日常に寄り添う「実用的な贅沢」から始まりました。今、その贅沢がより深く、よりやさしく進化しています。
オーガニックシュガーは、単なる代替材料ではなく、風味、健康、環境、すべてをバランスよく満たす“選ばれし甘さ”。フィナンシェのようなシンプルなお菓子こそ、素材の質が味に直結します。
私たちの作るフィナンシェは、素材本来の風味を大切にし、からだにやさしく、安心して毎日でも楽しめるお菓子でありたいと考えています。だからこそ、精製された甘さではなく、自然の恵みが詰まったオーガニックシュガーを選びました。